保険加入時は医師による持病の有無が審査されます

近年は国内・外資を問わず生命保険会社が様々な保険商品の開発を進めています。店舗訪問型の保険比較サービスが増えていることもあり、多くの人がプランの見直しや商品の乗換えを考えているようです。

健診の検査値で判断されます

しかし、保険の乗り換え時に気をつけたいのが糖尿病や高血圧、心臓病などの持病の有無です。疾患リスクの高い人が健康な人と同様に保険に加入すると、加入者の掛け金から支払われる保険金が足りなくなり、不平等な結果となります。そのため加入時には、保険会社専属の医師、いわゆる社医が、来社もしくは往診で契約希望者の健康状態を調べたり、過去の病歴や手術の記録、人間ドックや健診の結果を審査することになります。

保険加入希望者の多くは働き盛りの世代となりますが、この世代で気をつけたい病気が、高血圧、糖尿病に代表される「生活習慣病」です。これらの生活習慣病はここの原因で発症するだけではなく、偏った食生活や運動不足等などによって内臓の周りに脂肪が蓄積した「内臓脂肪型肥満」の状態が長年続くことで引き起こされます。

この内臓脂肪型肥満と高血圧、高脂血症、高血糖の2つ以上が同時に起きている状態が、代謝異常を示す「メタボリックシンドローム」です。30~50歳代の方のメタボリックシンドロームが危険なのは、心臓病や脳卒中の発症リスクが上昇し、最悪の場合は突然死をもたらすことがあるからです。

心臓病や脳卒中の危険因子である肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病が増えることごとにリスクも比例します。血圧や血糖値などのそれぞれの数値はそれほど高くなくても、危険因子が重複することで心臓病や脳卒中のリスクは格段に高くなります。働き盛りの12万人を対象とした調査では、「肥満(高BMI)」、「高血圧」、「高血糖」、「高脂血症」のうち、2項目が該当する人の場合、健康な人に比べて心臓病の発症リスクは10倍、3~4項目該当する場合は30倍以上なることが分かっています。

これらの危険因子の全てが揃っている場合は、「死の四重奏」と呼ばれるほど危険な状態であるとされ、これらの基準値を上回っている会社員は、労災保険から、二次健診や医師、保健師、管理栄養士らによる特定保健指導の費用の一部が出るようになっています。

そのほか、喫煙者は肺がん、食道がん、咽頭がんになりやすいばかりでなく、心臓にも大きな負担をかけ、狭心症や心筋梗塞になりやすいことが分かっているため、保険の商品によっては、加入できなかったり、掛け金が非喫煙者に比べて高く設定されるケースもあります。